外反母趾への施術

鍼灸で外反母趾を治してくださいという人は来ないけれど
足指の変形している女性は少なくない。
昔、ファッション重視の無茶な靴を履いていた頃は
私も足が痛いことが多々あった。
ペタンコ幅広靴を愛好しだしてからは痛みからは開放されたので
変形はとにかく靴のせいなんだと思っていたが、
ちょっと気にして人の足を観察するようになると
普段ヒールを履いていないのに足の形が変形気味の人がいて、
どうやら靴のせいばかりではなさそうだ。
外反母趾の本を読んでみると
「靭帯の緩みと筋力低下が原因」とある。
なるほど、極端に細い靴を履いているわけではないのに
ひどい外反母趾になるのは足のアーチを支える筋力がないため、というのは
実際の患者さん達を見て納得。
指の変形がなくても、体重のかけ方がアンバランスだと
不自然な圧がかかっているところだけ皮膚が肥厚している。
腰痛のせいでそうなっていることもあるし、
靴に合わせた歩き方をしているうちに
腰の方もおかしくなっていく逆パターンもある。
ハイヒールを履きこなすには体力がいるのだ。
外反母趾の直接の治療法としてはテーピングや治療用の靴を履くことになるわけだが、
私はテーピング指導が得意でないので
そこは専門家にお任せするとして、
腰背や肩も含めた全身を確認して過緊張した筋を鍼で緩め、足の痛む部分にお灸治療をする。
あとは自分でこまめに足のグーパー運動をしてもらって筋力強化。
もちろん足底以外の筋肉も鍛えると尚良い。
この冬は比較的寒かったので、ブーツばかり履いていて足が縮こまっている人も多いはず。
外反母趾でなくとも、足指グーパーをしてみるのはお勧め。
足先を積極的に動かすことで冷えも予防できるので
デスクワークの多い人は机の下で靴を脱いで是非。

祐天寺 きよら鍼灸院
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この記事を書いた人

Saori Takano

「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。