1月8日 受傷4日目。
家から通える範囲で整形の評判も良いということでJR東京総合病院を受診。
脛骨が折れてるみたいで・・・と経緯を話したが、
担当医はこちらをちらっと見ただけで
「じゃあ、画像撮ってきてください」と
北海道からのCD-ROMは見もしない。
「外国の方はiphoneで画像撮って帰国されますが問題ないみたいですよ」
なんていう話は日本ではまだ通じない。
互換性の怪しいCD-ROMじゃなくて普通にフィルムでもらってきたほうが良かったらしい。
撮るので曲げてくださいと言われ、曲げても大丈夫なのかなあ?と撮影用の台の上で4日ぶりに膝を曲げる。
ハムストリングが硬質ゴムみたいになってて引っ張られ、
手で引っ張るようにしないと元に戻ってしまう。
数日曲げないだけでこんなになるのか。
幸い、曲げても患部は痛くならない。
CT画像をプリントアウトしてもらった。
「高原骨折ですね」
ここが折れていますと説明される。(黄色い線はあとで私が引いたので、正確ではない)
縦の輪切り画像なのでこれには腓骨は映っていない。
「仕事は何してるの?」と言われ、マッサージ師です、というと
じゃあ当分働けないね、と。
8週間着地禁止。
「家族はいます?足着けないと何もできないから入院しますか?」
いやいや、小学生がいるんで入院はできません。
救急外来では4週間から6週間と言われましたが?
「6週間でOKにしたら骨がまだちゃんと固まってなくて陥没した例がある。
完全に治ったかどうかは画像診断では難しいので、
うちでは8週間としている。
万が一陥没すると手術になって厄介ですよ。」
なるほど。
「軟骨が粉々になってたりするとまずいんだけど、
これくらいなら、割れてはいるけど多分歩行に影響は出ないはず。
ただ、ザラザラにくっつくとそのまま変形性膝関節症に移行します。」
うわあ・・・
軟骨ザラザラか。
まあ、将来膝が痛くなっても、私には自分で治療するという手段があるじゃん、と自分を慰める。
「アイシングはもういいよ。体重はかけずにどんどん曲げて。」
固定は? このニーブレースは?
「いらない。膝が曲がらなくなるから。まあ、それはつけててもつけてなくてもいいんじゃないの」
つけていたほうが移動には安定するのでニーブレースはとりあえずつけて帰ることにする。
持つのも邪魔だし。
初対面はこっちを見もしなかった先生だが、
画像をとったら急に親切に。
なんだかわからないうちに下手なことは言わない、リアルな診断が大事ってことね。医者だから当たり前か。
病院の入り口で車椅子を借りたが、
人も多いし片足折れてるだけで車椅子に乗ることになんとなく抵抗感があるので会計前に返却。
もっと具合悪そうな人がいっぱいいるし。
しかし松葉杖があるとは言え、
わずかな時間、会計待ちをしているだけで
着地しないように左足を引き上げている左股関節のあたりと片足立ちしている右足が非常に疲れる。
タクシーで帰宅して早速曲げ伸ばし。
これを機に一生曲がらなくなったりしたら嫌だし。
ところが急に頑張ったのがいけなかったらしく、
足指が再びむくんで、夜ふくらはぎが猛烈に痛くなった。
動かしすぎてまた骨折付近で炎症が起きたのかも。
神経とか血管が圧迫される痛みというのはこういう感じなのねと実感。
1月10日 受傷6日目。
弟の家がバリアフリーなので入浴させてもらうことに。
車椅子も余ってるよ、ということでのせてもらったりして
やはり車椅子は移動が楽ね、足もすっきり・・・と思ったら違うよ、
ニーブレース持って来るのを忘れた!
医者は固定しなくていいと言ったが今までは一応、寝るときやトイレへの移動時には
必ずニーブレースをつけていた。
初めての固定しない夜・・・
嫌な予感的中、猛烈にふくらはぎおよび膝付近が痛い。痛すぎて全然寝られない。
骨折した瞬間以来、こんな痛みは初めてだ。
座布団しいてみたり、膝の下にクッション当ててみたけど変わらず。
しかもこういう日に限って明け方までに何度もトイレに行きたくなり、
立ちあがると膝下が虚血状態になるのかなんなのか、
しばらく腓腹筋ヒラメ筋がつりっぱなしに。
揉んでも足先の曲げ伸ばしをしても収まらず、
初めて痛み止めが欲しいと思った。
無理やりお風呂に入ったのがいけなかったのか、固定なしがいけなかったのか・・・
両方なんだろう。
翌日はニーブレースをしたまま一日過ごす。
1月13日 受傷9日目。 明け方のトイレで間違ってちょっと左足を軽くついちゃって激痛で焦ったが
すぐ収まったから多分大丈夫だろう。
昨日の安静が効いたようで、立ち上がっただけで腓腹筋がつるという症状はなくなった。
夜、数日ぶりにお灸をする。左懸鐘と膝周囲。
お灸は続けるけど、陥没は避けたいので8週間は治癒力を過信せずに足は着かずにおかないと。
1月15日 受傷11日目。まだ膝周りはぷっくりしている感じで膝蓋骨のラインが見えない。
病院を再受診し、傷の抜糸をしてもらう。
思ったよりきれいにくっついている。
いきなり膝をぐいっと曲げられた。
自力では全然力が入らず、他人に曲げられるというのは情けない感じだ。
分度器を当てられて、
「110度曲がるね。まあまあじゃない?このまま頑張って曲げてください。
着地はしないように気をつけてね。」
そういえば後十字靭帯が損傷してるだろうと言われたのですが?
「特に今やることはありません。曲がらなくなるからとにかく曲げて」
ニーブレースしないで寝たら膝が痛くなって腓腹筋がつりっぱなしになった話をしたが、
首をかしげていた。
どこが痛くなるというのは個人によって違う話なのかも。
おバカを承知であえて質問してみる。
「コラーゲンとかなんとか・・・ 摂ると早く骨がつくとかありますかね?」
「ないです。バランス良く食べるのが一番。
タバコは治りが悪いので吸わないでください。」
へ~
骨折にはタバコはNGなんだ。
末梢への血流が悪くなるからなのか、VCの破壊か、どっちなんでしょうね?
私は吸わないからいいけど、
こんなに動けないのに禁煙もしろと言われたら喫煙者諸君には拷問でしょうね。
1月16日 受傷12日目。 どこが痛いかと聞かれれば、膝裏、ハムストリングの付着部あたりが一番違和感ある。
下腿三頭筋も緊張気味。
ふとみたら膝裏に巨大な痣がある。知らなかった、というか、
やっと後ろを見られるくらいひねれるようになったのだ。
右手を添えないとスムーズには曲がらないが、かろうじて90度以上は曲がるようになり
ズボンを履き替えるのが楽になった。
1月17日 受傷13日目。ラグビーのトレーナーをしている網ちゃんに来てもらい、
下腿から足先までマッサージしてもらう。
足の背屈・底屈がしやすくなった。
やはりマッサージは人にしてもらうに限る。
「膝やっちゃうと一生リハビリだよ」と脅される。
「どんどん大腿の筋肉落ちてくるから
ボール潰しでもした方がいいよ。」
大腿の間にクッションを挟み
ぐっと潰す。
大腿の下にも入れて潰す。地道だなあ。
続く。
脛骨高原骨折 その2
この記事を書いた人
Saori Takano
「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。