久しぶりに映画を観に行きました。
ドキュメンタリー映画「リヴァイアサン」。
「これは映画か怪物か?」
「人類がはじめて体感する海洋ドキュメンタリーの極北」
「自然と人間のかかわりの深淵へ 狂っているのは世界か、人類か」
「圧倒的な映像と音響の奔流 もはや黙示録の体験である」
・・・このキャッチフレーズ書いた人、
行間を読む力がありすぎます。
「ベーリング海の一攫千金」の方が
(極寒のベーリング海で蟹漁に励む漁師を撮ったディスカバリーチャンネルのエンターテイメント番組)
映画としてはよほど面白いよー。
Go-Pro持って漁船に乗って、カメラを水にどぼんすれば
誰でも撮れるんじゃないかと思ってしまいました。
確かに水中の轟音はBGMをつけるよりいいんだけど
とにかく同じようなシーンばかりで単調だし
人間の撮り方も、船員の腕の人魚の刺青やシャワーシーンを
延々と見せられるのはちょっと・・・
あえて印象に残るものがあるとすれば
船上で魚をさばく手つきの尋常じゃない速さ、
次々切り落とされるエイのヒレ、ホタテ、
海水にまみれた大量の魚の血。
エイはざくざくと両側のヒレだけ切られて真ん中の目と口があるところは
捨てられていました。
もしかしたら、これらの魚は日本向け。
見慣れない深海魚みたいな魚もきっと
何かメジャーな名前がついて回転寿司でまわってるんじゃないかと。
船底から排水される大量の血と魚の死骸は
魚を食べなれない人達から見ればこの上なく残酷な光景なのかもしれないけど
日本人の私としてはここから「地獄」のイメージまでは膨らまなかった。
鳥だの豚だの牛だのの屠殺をひたすら見せられた方が衝撃だと思うので
まず、観る側の文化も相当影響するのではないかと思いました。
あっ
魚の映画というわけではないんですけどね。
「私たちが問題としている幽霊、すなわち兵隊、船員、戦士、奴隷、怪物、蛇、獣、骸骨、悪魔・・・」
うーん、クリスチャンでないのでこのイメージに共感できないことも
楽しめなかった原因といえそうです。
「賞も取ってる映画だし、きっと、見つめているうちに
自分の中に何かが湧き起こるはず」
と信じて眠気に耐えていましたが
なんの感動もないままエンドロールが流れた時の衝撃。
えっ これで終了!?
夫も息子も同じような感想だったので
まあ、「つまんなかったね」と言い合う行為を楽しめた、
という風に考え直しました。
美術館の企画展の中で流れている映像だったらこんなに違和感を感じないかも。
展示だと思って観ると良いかも知れません。
ドキュメンタリー映画「リヴァイアサン」
この記事を書いた人
Saori Takano
「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。