このところ比較的若い人ばかり相手にしていて
中高年のおば様達との世間話にやや飢えているので
「シズコさん」を読んでみた。
シズコさん (新潮文庫) (2010/09/29) 佐野 洋子 |
酔っ払って書いたような文章だと思ったが、読み進むうちに慣れる。
作家ってこうやって日常の怒りや後悔やぼやきでも
魅力的に書けちゃうんだからいいよな。
何度も「母のことが好きになれなかった」くだりが出てきて
こんなことされたら確かにそうだよなあと洋子さんに同情もするが、
シズコさんと仲が悪かった結果の恩恵は
計り知れないということを自覚しつつ書かれたものなので、
嘘つきだの見栄っ張りだのと悪口が並んでいるにも関わらず
読後感は悪くない。
それにしても、8歳で家族の手袋が編めたなんてねえ!
うちの親は厳しいと小さい頃は思っていたが
洋子さんちと比べたら、私は相当甘やかされてました!!